マリウスのオタクが「少年たち 危機一髪!」を観た

少年たち 危機一髪!を観劇してきました。

マリウス担のオタクです。

ここでは、主にマリウスに焦点を当て舞台の感想や考察(妄想)を綴っていきたいと思います。が、あくまで個人的に感じたものですので解釈違い等があっても軽く流してくだされば幸いです。

 

一言で言うと素晴らしかった

出演時間こそ少ないですが、説得力のある演技によって物語に違和感なく、且つ大きな意味を持って存在していました。やっぱり表情も振る舞いも声もダンスも優雅で華があるから、出てくるだけで舞台全体がグッと上品な雰囲気に変わったように感じました。

 登場する際に、通路からステージに向かって堂々と歩いていくマリウスの後姿は大きく一歩一歩が綺麗で見惚れてしまうほど。振り返ったマリウスは眉間に皺を寄せひどく思い悩んだような、悲痛な表情で両手を胸の前で組み、救いを求めるように必死で神に祈っていて、この時既にマリウスは戦争の恐ろしさ、愚かしさに気づいてるのだと思いました。だからこそ終戦を願っているのか、「今日も無事に生きられますように」なのか。もしかしたら「たくさんの人を殺めた自分をお許しください」と願っていたのかもしれません。(感じ方は人それぞれだし、一つとして同じ公演はなく、少しずつ進化していくのも舞台の醍醐味だとマリウス自身も語っていたので、それもまた良いなと。)


全体を通して見て、マリウスの台詞のない所での表情や仕草、何気ないお芝居が素晴らしかった。年相応に無邪気に笑って見せたかと思えば、ふと目線を外し遠くを見つめ下唇を噛み何かと葛藤してる。憶測ですが、マリウスはずっと、本心を隠すので精一杯だったのではないかと思いました。

※ほとんど一オタクの解釈・妄想です!

 ジェシーが軍に入隊した際に言われていた「シャバへの未練は一切捨てろ。その未練は周りの隊員に迷惑だ。お前の命はお前だけのものじゃない。」という言葉、おそらくマリウスも入隊した際に叩き込まれたと思いますが、一体その言葉を何度頭の中で繰り返して自分を誤魔化してきたのだろう。そう考えて観ていると、ジェシーの(マリウスが天秤にかけて戦場を選んだ)刑務所での友達の事、その友の夢や希望の話を聞いているマリウスは、どんな心情だっただろうと、想像しただけで胸が痛いです。必死に隠してきた兵士になる前の暮らしへの未練、戦場を選んでしまった後悔、友達や家族に会いたい気持ち、だけどもうきっと全てが遅いという絶望感で心がめちゃくちゃになってしまうんじゃないかって怖かったです。

でもマリウスは、敵を殺すため・勝つためではなく、自軍を殺させないため・お国を負かさないために戦っているという意識を持つ事で自我を保ってました。敵の少年兵を撃てないジェシーに"撃たなきゃいけない理由"を説くシーンでは、マリウスの台詞への感情の込め方がとくに凄くて「マリウス、自分にも言い聞かせてる…」と感じました。平気で人を撃てるやつなんかいない。戦場では優しいやつから死んでいく。この辺でもう号泣してオペラグラス曇ってましたね。

 そんな風に、人の心を隠し(殺し)てきたマリウスですが、前述したように全てにおいて品のある立ち振る舞い。そして劇中歌(君の瞳に恋してる、君にこの歌を)での伝えたい 表現したいという想いを前面に感じるパフォーマンス。もともとは豊かな心の持ち主で、育ちも良いんじゃないかなぁと思いました。音楽を志していたのかも、とも…。

敵の少年兵にジェシーが「本当に撃つのだろうか あんな澄んだ目をしているのに」みたいな歌を歌うのですが、誰目線かわからないけど、いやオタク目線だけど、そんなのマリウスだって一緒なんですけど!!とキレました。

 

そして最期にジェシーの胸の中で「ボク、かえりたいよ」と言ったマリウスは、兵士じゃなくて、少年で…。とても悲劇的なシーンでしたが、マリウスの最期の言葉が自分のための、心から出た言葉だということに少し救われました。頑張ったね。かえろう、かえろうね。

 

この舞台における"マリウス"は戦争せざるを得ない状況になった社会の被害者というか…儚くて尊くて救われてほしい命を感じさせる少年兵を立派に演じていたけど、決して「自担のマリウスが演じてるから」という目線で見たために涙が出たとか感情移入したとかではなくて。きっと戦場は本当にこんな光景が広がってるんだと、ジェシーとマリウスの緊張感のある掛け合いで感じました。

君のための歌をうたい終わって、最後に敬礼し合うジェシマリからは、目を離せなかった。

 マリウスのことばかりですが…

少年たち、今回初めて見ましたが物語も面白いしとにかくSixTONESとSnowManのパフォーマンスや一体感やお芝居のレベルが高くて、エンターテインメントとして物凄く楽しめました!あの空間にいた全員が感じてると思いますが、ショータイムの自担は最高の境地!!!!(誇張なし!!!!!)


結論

こんな舞台が円盤化しない現実なんてある?!?!?